痩せたい4,50代におすすめ!痩せる「長いも」の食べ方とは?管理栄養士が解説

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Source : yogajournal.jp Written by 藤倉詩織

「年齢とともに痩せにくくなった」と感じることはありませんか?代謝の低下やむくみが気になり始めたら、食生活の見直しをしてみるのはいかがでしょうか。今回は「長いも」に注目し、40・50代のダイエットにおすすめの理由と、ダイエット中に取り入れるコツをご紹介します。

40・50代の「痩せにくさ」に長いもがおすすめ

40代以降になると、「昔より太りやすくなった」と感じる方も多いのではないでしょうか。その背景には、筋肉量の減少や基礎代謝の低下、ホルモンバランスの変化などが関係しています。

そんなときこそ意識したいのが、代謝を支える栄養素を積極的に摂ることです。たとえば長いもには、糖質の代謝を助けるビタミンB1、むくみの改善に役立つカリウム、腸内環境を整える食物繊維が含まれており、太りにくい体づくりを後押ししてくれます。

また、長いもの特徴として、でんぷんの分解を助ける消化酵素「アミラーゼ」も。アミラーゼは、体内でも糖質の消化をサポートする酵素として知られ、長いもを取り入れることで消化を助ける働きが期待できます。

このような点から、長いもは、代謝や消化機能が落ちやすい40・50代のダイエット中にも、無理なく取り入れられる食材といえるでしょう。

ダイエット中に長いもを取り入れるときのポイント

①長いも「ばかり」は避けて

長いもにはダイエットにうれしい栄養素が含まれていますが、食べるだけで痩せるわけではありません。また、「体によいから」といってたくさん食べすぎると、カロリーオーバーや栄養の偏りにもつながる可能性もあります。

ダイエット中に長いもを取り入れる場合は、食事全体のバランスを意識しながら、1日100g程度を目安にすると安心です。

②主食(炭水化物)の量を調整する

長いもは、炭水化物を多く含むいも類の仲間です。長いもを使ったメニューを取り入れる場合は、ごはんの量をいつもより軽めにするなど、全体的な炭水化物の量を調整してみましょう。カロリーの摂りすぎを防ぐことができるため、ダイエット中にも安心して取り入れやすくなります。

管理栄養士おすすめ!長いもの食べ方3選

ここからは、ダイエット中にもおすすめの「長いもの食べ方」をいくつかご紹介します。

サラダやステーキで「サクサク食感」を楽しむ!

食べ応えが少ないと、満足感が得られにくくなり、つい食事量が増えてしまうことも。「食事のボリュームが足りない」と感じるときには、すりおろして「とろろ」にするよりも、サクサクとした食感を楽しめる食べ方がぴったりです。

たとえば、細切りにしてサラダに加えたり、スライスしてステーキ風に焼いたりすることで、シャキシャキとした食感をしっかり噛んで楽しめる一品に。

咀嚼回数が自然と増えることで、満腹感が得られやすくなり、食べすぎの防止にもつながります。

カリウムを逃さずとるなら「ゆで調理以外」で

むくみの改善に役立つカリウムは水溶性のミネラルです。水にさらしたり、ゆでたりすると、水中に流れ出てしまいます。

そのため、カリウムを効率的に摂るなら、汁ごと食べられる汁物や、炒める・蒸す・電子レンジ加熱などの調理法を活用してみましょう。ゆで汁を捨てる「ゆで調理」では、カリウムの損失が大きくなるため注意が必要です。

胃腸が疲れているときには「とろろ」

年齢を重ねると、胃腸の疲れを感じやすくなる方も少なくありません。「ダイエット中だけど胃腸がなんだか重い…」そんな日には、「とろろ」がおすすめです。

つるんとした口当たりで食べやすく、無理なく栄養をとれるのが魅力。さらに、長いもに含まれる消化酵素「アミラーゼ」には、でんぷんの分解を助ける働きがあり、消化をサポートする効果も期待できます。アミラーゼは熱に弱いため、生で食べるのが効果的です。

 

【参考文献】

・文部科学省,日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

・公益財団法人 長寿科学振興財団健康長寿ネット「栄養素