にんにく1片の驚きパワー。血管・免疫・疲労回復に役立つ理由|管理栄養士が解説

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Source : yogajournal.jp Written by ヨガジャーナルオンライン編集部

料理の名脇役として知られるにんにくですが、実はたった1片で血管の健康、免疫力アップ、疲労回復に役立つ“地味スゴ食材”だと知っていますか?「香りが強い」「クセがある」というだけで敬遠しがちですが、にんにくの栄養パワーは驚くほど。今回は管理栄養士が、にんにくの“見逃せない健康効果”をわかりやすくご紹介します。意外と知らない!にんにくの“3つのすごいチカラ”

● 血管を守るアリシンパワー
にんにく特有の成分アリシンは、強力な抗酸化作用を持ちます。血小板の凝集を抑えて血液をサラサラにし、動脈硬化や高血圧のリスクを軽減。血管の内側を健康に保ち、血流改善を促すため、生活習慣病の予防にも役立ちます。

● 免疫力アップに欠かせない成分が豊富
アリシンには免疫細胞の活性化作用もあり、風邪や感染症の予防効果が報告されています。殺菌作用もあるため、体の内外から健康を守る力に。免疫力低下が気になる季節やストレスが多い時期に強力な味方となってくれます。

● 疲労回復に役立つビタミンB6と抗酸化物質
にんにくには、エネルギー代謝をサポートするビタミンB6が含まれています。糖質や脂質、たんぱく質の分解を助けて、疲労物質の蓄積を防止。また抗酸化成分が活性酸素を減らし、身体のだるさや疲れを軽減します。

注意点|にんにくの“過剰摂取”には気をつけて

健康効果が高いとはいえ、にんにくは過剰に摂ると胃腸に負担がかかることも。また、強い香りによる口臭が気になる場合もあります。摂取量の目安は生のにんにくなら1片(約5~10g)程度加熱したにんにくなら2~3片程度。生で食べる場合は刻んで少量から始め、体調を見ながら量を調整すると安心です。

さっと使える!おすすめ“ちょい足し”アイデア

● 刻み生にんにくをドレッシングにプラス
→ 生のアリシンパワーを活かして、サラダの風味を豊かにします。

● 炒め物の最後に加えて香りを楽しむ
→ 加熱しても栄養が残り、食欲増進効果も。

● にんにくオイルを作ってパンやパスタにひと塗り
→ 手軽に風味と健康効果をプラス。

冷蔵庫にある“手軽な健康パワーフード”としてにんにくを活用しよう。日常に取り入れやすく、1片で多くの健康効果が期待できるにんにくは、“地味だけどスゴイ”健康パワーフードの代表格。血管、免疫、疲労回復に役立つ栄養を補いながら、毎日の料理を彩ってみませんか?


記事監修/亘美玲

管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。